職場結婚をして夫婦ともに勤務医として働いています。子供は2人いて、まだまだお猿さんと同じか少し賢いぐらいの年齢です。
数年前までは私も時短がない職場で勤務していましたが二人子供がいる状態でフルタイムだと帰ってからが目まぐるしすぎるのと、子供の相手が衣食住しかできない状況に限界を感じて今は時短勤務にしています。
しかしまだまだ男社会の医者世界が多く時短勤務をWelcomeな病院は少なく、育休ですら母となる女性が希望する期間快く受け入れてくれるほうが稀な印象です。医療者が訪問する形で、外来とかではないので勤務時間に合わせて患者さんを受け持つことができる在宅診療は、 その点で結構時短勤務を快く受け入れてくれるところが多くありがたい分野です。
しかし転職後しばらくは、色んな感情がありました。
当然子供と過ごす時間が増え、家のことも少し余裕をもってできるようになりポジティブな変化は大きかったです。寝ている間に預けて仕事に行く必要もなく、まだ眠くない時間にスクールに自分で迎えに行けるようになりました。
在宅診療は比較的今まで勉強してきた内科的慢性疾患の病気を扱うことが多く培ってきた知識を活用する場はありますが、以前のように専門科としてその分野での様々な経験値をつみ、新たな薬やその使用実績など自分の知識のUpdateが十分にできているかと言えばそれはNoとなります。 その一方、夫は自身の専門科に従事し帰宅する時間を気にすることなく、試験も受け、学会参加もして進んでいく姿をみて共に同じ国家資格を持つ医師であるのに、どうして当然のごとく女性側が家のことをできるように動く必要があるのか、、、と不満があったのは事実です。 不満なら夫に相談して工夫したらよかったのではと言っても、夫の属していた科や年次的には育児家事分担は明らかに無理でした。
男性医師で勤務医をしていて、子供が熱だから早退します!とかスクールお休みなので有給もらいます!とかかなり稀なケースですし、曜日ごとで分担してこの曜日は夫が早く迎えに行く日とか対応しているケースも今まで1,2人しか見たことがありません。 たいてい医師が子供を持つのが30前後からとすると、まだまだ若手であり男性医師がその年次でそのようなことを上司に言うのは、まだ日本の医者社会では厳しいと思います。
たいていはママさん医師が、バタバタしてみんなに謝りながら親も使ってなんとか乗り越えていることが大半です。その時はこれがあと年単位で続くのかと考えると、ブルーになっていました、、、。なんで女性がその役割をになうことが当然みたいなんだ~!!とイライラもしていました。
私自身だれからも時短にしてくれといわれたわけでもなく、子供との時間をとることを優先したいという自分の気持ちで決断しています。それに今の在宅診療でも、また今までとは違った経験をつみ違う知識を日々学んでいます。ですので、今は日々の仕事や夫に対しても不満もなく暮らしております。
その境地に至るまでは妊娠出産育児が始まった時から年単位での時間がかかりましたし、それぞれの段階でいろんな感情がありそれを経たから至った境地かなと最近思います。
女性で医師になると、次は結婚出産育児をどうするか、男性医師とは比べ物にならないほどの悩みがでてきますが、手探りで進んでいけば時間が解決することも多いのであまりストレスを抱えすぎずやっていきたいと思っています。
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